国土交通省「共創モデル運行実証プロジェクト(令和5年度)」採択に関するお知らせ
~地域公共交通の維持・活性化を図る収益循環モデル「江差マース」令和6年度の事業化に向けて最後の実証実験に参画~
株式会社駅探(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金田直之、以下「当社」)は2020年11月に締結した「北海道地域でのMaaS事業展開に関わる業務提携」に基づき、令和3年度以降3年連続で令和5年度も北海道江差町エリアでの地域住民向けMaaSの実証実験(通称「江差マース(※)」)を行うこととなりました。
江差マース用のLINE公式アカウントの開設、江差EZOCAを活用したキャッシュレス決済機能の実装等新たな試みにチャレンジし、令和6年度の事業化に向けての最後の実証実験に参画いたします。
※江差マースは、移動サービスを単なる交通手段から新たな価値の創出と捉え、移動の各フェーズにおける収益創造と、収益の地域循環モデルを検証したものです。
昨年度においては経済産業省、国土交通省の2つの事業で採択を受け、継続的な実証実験を経たことにより、地域に最適な配車システムや決済手段等のハードに関すること、地域住民の利用を促進するために必要な告知方法などのソフトに関すること、そしてサービスの価値を最大化する運行エリアや運賃設定、運行に必要なコスト等の事業に関すること、それぞれの要素について具体的な課題と改善策を見出すことができ、江差マースの実装に向けての道筋を立てることが可能になりました。
当社は事業コンセプトである「From the Stations ~駅から始めよう~」に基づき、地域の事業者のサービスと生活者のニーズを最適に結びつける「地域マーケティングプラットフォーム」の構築を事業戦略として創業来からの乗り換え案内技術・アルゴリズムを活用したメディア事業・広告配信事業・法人企業向けSaaS事業を展開いたしております。
今回の取り組みは、弊社が提供してきた事業資産を活用するとともに過去2年間で蓄積してきた本事象実験での経験やノウハウをもとに、新たなサービスとして江差マース専用のLINE公式アカウントの開設を行い、そのうえで動くシステムを活用した実証実験となります。
■移動・購買需要の喚起と、事業者収入をサービス運営に還元する収益循環モデルに挑戦
本実証実験は昨年度同様、江差町を中心に6,445人(2023年5月末現在)が所有する域内共通ポイントカード「江差EZOCA」やLINEアプリによる購買や行動の需要喚起によって住民の移動促進を図り、地域の小売事業者など収入の増分を交通サービスの運営に充てる「収益循環モデル」の社会実装を目指すことを目的とし、前回の試みで生まれた課題を解決し、サービスの精度向上により住民の受容性の拡大を図ります。
■江差EZOCAによるキャッシュレス決済の導入など住民利便性を高める試み
さらに今年度の新たな取組として、サービス利用時において「江差EZOCA」の電子マネー機能を活用したキャッシュレス決済の導入や、江差マースを活用し「図書館の図書の貸出・返却」を可能とする貨客混載のトライアルなど、住民利便性を高める機能を追加することで、より一層の利用促進につなげる予定です。
今年度は江差マースの取組を通じ過去2年間で得てきた経験、ノウハウ、課題と解決策、運行データ・地域のお買物データなどをすべて集約し、実際に実装時の運行形態やサービス内容、継続運行に必要な事業費を想定したうえでの最終の実証実験と位置付けており、本実証実験を経たのちの令和6年度からのサービス実装を目指して取り組んでまいります。
なお、本実証実験は、国土交通省による令和5年度「共創モデル実証プロジェクト」(共創モデル実証運行事業)に選定され、実施するものです。
これらの取り組みを通じて、当社は今後もMaaS関連サービスのブラッシュアップや拡充に努め、安心安全で快適なモビリティ社会の実現、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
【実証実験概要(予定)】
□受託事業
国土交通省 令和5年度「共創モデル実証プロジェクト」(共創モデル実証運行事業)
実施主体:江差町地域公共交通活性化協議会
共創パートナー:サツドラホールディングス株式会社
□運行期間
2023年11月 ~ 2024年2月頃
□運行地区
江差町全域(ただし北部の一部地域を除く)
□サービス利用対象者
上記運行地区の江差町住民および奥尻町からの江差町来訪者
□予約方法
電話予約(コールセンター)、LINE(スマホ) ※江差マース専用のLINE公式アカウントの友達登録が必要
□運賃
現在調整中
□支払方法
江差EZOCA(電子マネー)または現金 ※EZOポイントの利用も可
□江差マース主な機能
1. オンデマンド配車予約(電話・コールセンター、LINE)および移動
2. 店舗や商店街の情報配信
3. お買い物クーポンの配信
4. 自治体イベント情報の配信
5. 図書館図書の貸出・返却
※2~5はLINE(スマホ)の利用者に限る
□各社の役割
参加企業名 | 役割概略 |
---|---|
サツドラホールディングス(株) | 企画 / 事業モデル構築、地域事業者との連携調整 |
江差町地域公共交通活性化協議会 | 実証フィールドの提供 / 住民周知江差町地域公共交通計画の推進実装に向けた交通事業者との連携・調整 |
江差町図書館 | 図書の貨客混載における配送予約受付 |
(株)駅探 | 既存公共交通との情報連携、LINE公式アカウントの開設と設計システム提供 / モビリティ関連データ取得 |
(株)未来シェア | SAVS(配車計算サービス)・他地域事例提供 |
パーソルプロセス&テクノロジー(株) | システム提供(LINEを活用したアプリケーション開発) / モビリティ関連データ取得 |
はこだて未来大学/札幌市立大学 | 学識有識者からの助言・サポート |
(有)桧山ハイヤー | 運行業務 |
追分カード会(江差商工会員など約40店舗加盟) | MaaSプラットフォームの活用(自店クーポン発行/情報発信等) |
(株)リージョナルマーケティング | EZOCAプラットフォーム提供、顧客データ / アンケート取得 |
北海道経済連合会 | プロジェクト運営における助言(Society5.0推進) |
日本データーサービス(株) | 基礎調査業務、江差町地域公共交通計画策定に係る業務支援 |
▼株式会社駅探 概要
2003年設立。事業コンセプトである「From the Stations~駅から始めよう~」に基づき、地域の事業者のサービスと生活者のニーズを最適に結びつける「地域マーケティングプラットフォーム」の構築を事業戦略の主たる柱とし、創業来からの乗り換え案内技術・アルゴリズムを活用したメディア事業・広告配信事業・ソリューション事業を展開。
▼サービスサイト
「駅探ドットコム」:https://ekitan.com/
「駅探LOCAL」:https://ekitan.com/local-info
「駅探PICKS」:https://ekitan.com/media/
「駅探おでかけラボ」:https://ekitan.com/odekake/lab/
▼本取り組みに関するお問い合わせ先
メールでのお問い合わせ:ekitan-maas@ekitan.co.jp
▼本件に関する報道関係者からのお問い合わせ先
株式会社駅探 経営企画室 【TEL】03-6367-5952 【E-mail】press@ekitan.co.jp